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親から「あるとき払い」の借金をしたら?

 みなし贈与になる可能性があります(相基通9−10)。
 

親族間の借金

 親からお金を借りてマイホームを買うというように、家族などの親族間でお金を貸し借りすることは多いと思います。借金は贈与ではありませんから、通常、借金には贈与税はかかりません。親族間の借金も、本当に金銭貸借であれば、贈与税はかかりません。
 しかし、借りたお金自体はちゃんと返していても、親からの借金が無利子の場合は、利子相当分は贈与とみなされます。通常お金を借りた場合、利子は払うものです。無利子では、本当のお金の貸し借りとはいえません。
 このような場合は、利子に当たる金額の得をしたと考えられます。したがって、無利子であったため得をした金額分に、贈与税がかかります。
 また、「あるとき払いの催促なし」や「出世払い」だったり、ときには「借りたお金を返さなくてもよい」という場合もあります。これも、本当の意味でのお金の貸し借りとはいえません。ですからこの場合、借入金そのものに対して、贈与税がかかってきます。
 親族間の借金では、それが本当のお金の貸し借りなのか、判断しにくいことが多いのです。そのため、はっきりと金銭貸借と判断できないと、贈与とみなされます。
 @借りるお金は借りた人が返済可能な範囲にする、A貸付期間・利率・返済方法などについて記入した「金銭消費貸借契約書」を作成する、B利子を払う、C通帳でやり取りする
 など、ちゃんと借金を返しました、という返済の証拠を残して、金銭貸借と明らかにすることが必要です。
 
親族間の金銭貸借
 

契約書1通をコピーで済ます方法

 「金銭消費貸借契約書」を作成する場合、契約書に一定の収入印紙を貼付し、消印をすることになっています(印法8)。
 契約書は、契約の当事者が相手方等に対して、成立した契約の内容を主張するために作られます。そのため一般的には、契約書は2通作成して、当事者それぞれが所持し、2通両方に印紙を貼付する必要があります。
 しかし、原本をどちらで所持するのか当事者間での話し合いをし、契約書を1通のみ作成して、契約者の片方が所持し、他の契約者はコピーを所持することでもかまいません。この場合、印紙は契約書1通に貼付するだけですみ、印紙負担額が半額になります。
 ただし、この場合の注意点として以下のことがあげられます。
 写し、副本、謄本等と表示された文書であっても、おおむね次のような形態のものは、契約の成立を証明する目的で作成されたことが文書上明らかですから、印紙税の課税対象になります。
 (1)契約当事者の双方または、一方の署名又は押印があるものは、印紙税の課税対象になります。ただし、文書の所持者のみが署名又は押印しているものは、契約の相手方当事者に対して証明の用をなさないものですから、課税対象とはなりません。
 (2)正本等と相違ないこと、または写し、副本、謄本等であることなどの契約当事者の証明のあるものは、印紙税の課税対象になります。ただし、文書の所持者のみが証明しているものは、契約の相手方当事者に対して証明の用をなさないものですから、課税対象とはなりません。
 (3)契約書の文面で、「本書2通を作成し、甲乙各自1通を所持する」としてあれば、印紙は2通分必要です。契約書の文面を「本書1通を作成し、甲がこれを保有して乙はその写しを保有するものとする」とすべきです。
 また、契約書の正本をコピー機で複写しただけのものは、たとえ精巧なものであっても単なる写しにすぎませんから、課税対象とはなりません。
 このように、印紙税は、契約の成立を証明する目的で作成された文書を課税対象とするものですから、1つの契約について2通以上の文書が作成された場合であっても、その全部の文書がそれぞれ契約の成立を証明する目的で作成されたものであれば、すべて印紙税の課税対象となります(印基通19)。
 

金銭消費貸借契約書の印紙税額

記載された契約金額が 印紙税額(1通又は1冊につき)
1万円未満 非課税
10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1千円
100万円を超え500万円以下 2千円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
契約金額の記載のないもの 200円
 

   
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