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配当還元方式とは?

 取引相場のない株式は、原則として、原則的評価方式により評価します。しかし、同族株主等以外の株主の取得した株式については、その株式の発行会社の規模にかかわらず、原則的評価方式に代えて特例的な評価方式の配当還元方式で評価します。
 同族株主等以外の株主、例えば、わずかな株数しか持っていない従業員や取引先の場合は、株式保有のメリットはあまりありません。そのため、評価手続きの簡便性なども考慮して、配当される金額に基づいて、株価を計算するのです。
 

配当還元価額

 配当還元方式は、その株式を所有することによって受け取る一年間の配当金額を、一定の利率(10%)で還元して元本である株式の価額を評価する方法です(財基通188-2)。配当還元方式によって、算出される株式の評価額を配当還元価額といいます。具体的には、以下のとおりです。
 
 
 なお、年配当金額は、次のように算出される(財基通183)ため、
年配当金額  
 結局、配当還元価額は次のとおりとなります。
配当還元価額  
 ようするに、年1割配当をしている会社を標準として、会社の株価を算出するということです。例えば、1株あたりの資本金の額が5万円の会社の場合、1割配当なら株価は5万円、2割配当なら株価は10万円、5分配当なら株価は2万5千円となります。
 

注意点

 注意点としては、次の2点あります。
 @配当還元方式で評価された株価が、原則的評価方式による評価額よりも高くなる場合は、その原則的評価方式によって評価します。
 A年配当率が5%未満の場合は、1株あたりの資本金の額の2分の1で評価します。したがって2年間無配の株式であっても、1株あたりの資本金の額が5万円の会社の場合、株価は2万5千円となります。
 

取引相場のない株式の評価方式の体系

会社の規模 原則的評価方式 特例的評価方式
大会社 類似業種比準方式
(純資産価額方式の選択可能)

 配当還元方式
(原則的評価方式による評価額まで)
中会社 類似業種比準方式と純資産価額方式との併用方式
(純資産価額方式の選択可能)
小会社 純資産価額方式
(併用方式の選択可能)
 

   
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